
ハンズでレザー売ってたから買いました。
安く手に入ったけどすごく柔らかくてちょっと使いづらいかも・・・
レザークラフトをやるにあたって、とても柔らかい革がありますよね。
コバ処理がいつものようにできず、少し使いづらいと思います。
そんなレザーの正体と、コバ処理の方法について御説明します。
クロム鞣しについては知ってるよ!という方は「コバ処理の方法」からご覧ください。
柔らかい革:クロム革

柔らかいレザーにも色々な種類がありますが、レザークラフトで扱いに困るのはクロム鞣しのレザーです。
クロム鞣しのレザーについてよく知らない人のために簡単に説明します。
クロム革とは
クロム革・クロムレザーと呼ばれる革はクロム鞣しによって鞣された牛革になります。
鞣しとは牛の皮が腐らないように加工する手法のことです。
一般的に栃木レザーに代表されるタンニン鞣しとクロム鞣しに分けられます。
タンニン鞣しされた皮革は、肌色のヌメ革になります。
ヌメ革の後染色され、渋く大人っぽい色味のレザーとなり市場に出ます。
日焼けや経年変化が楽しめる為、レザークラフトでは主にこちらが人気で使用されます。
クロム鞣しされた皮革は、水色になります。
その後顔料で色をつけられることが多いです。
日焼けや経年変化があまり無いため、量産品やブランド物のバッグなどでよく使用されます。
特徴
● クロムレザーは安価
● 変化や変色が少なくメンテナンス不要
● 柔らかくて軽い
クロム鞣しのレザーは大量に製造される為、タンニン鞣しのレザーよりも安価に入手することができます。
小さなブランドから大手ブランドまで量産されている製品のほとんどはクロム鞣しになります。
東急ハンズやABCクラフトに行くと、周りの革よりも安価で売っているのでついつい手に取ってしまいますよね。
クロム鞣しは化学薬品によって鞣され、色がついています。
薬品である為タンニン鞣しのような経年変化・変色は少ないです。
そう行った面でも量産品の使用用途にはあっていますね。
また、柔らかいのが特徴です。
タンニン鞣しされた栃木レザーなどと比べるとかなり柔らかいです。
その柔らかさを活かして、リュックやバッグ・巾着などの袋物から、ジャケットや靴などの衣類にも使用されています。
レザークラフトで使うには
ここまでの説明を見ると、レザークラフトでは使えないのでは?
そう感じた方もいるのではないでしょうか?
確かにクロムレザーを使うシーンは少ないです。
一方で全く使われないわけではありません。
使いたいレザーがあれば使ってみるのが良いと思います!
コバ処理の方法
クロムレザーで最も難しいのはコバ処理です。
その理由と方法について御説明します。
クロム革は難易度が高い
クロムレザーのコバ処理は正直に言って難しいです。
主な理由は柔らかいから。
柔らかいのでヘリも落としにくいし、磨きづらいです。
それでも無理ではありません。
どのような方法があるのか紹介します。
具体的な手法
タンニンと同様の処理方法
タンニン鞣しのレザーと同じように、トコノール やトコフィニッシュで磨くことで処理することができます。

こちらで紹介されているように、タンニン鞣しのレザーと同じくらいの見た目まで磨くことができます。
ただタンニンのようにただただ磨くだけではこの光沢感は出せません。
バスコやトコフィニッシュを塗布する必要があります。
折り返す
クロムレザーの処理方法でメジャーなのがこの方法です。

こちらはタンニン鞣しのヘリ返し手順の記事ですが、とても参考になります。
ヘリ返し手法は量産品でもよく使われています。
タンニン鞣しのレザーではあまり使わない方法である為、クロムレザーならではのコバ処理です。
染料・塗料でカバーする
コバスーパーやシリコーン樹脂を使用してコバを処理する方法もよく使われます。
量産されているバッグや財布などのコバ処理はこう言った顔料塗布されていることが多いです。
塗るだけなので簡単!と思いきや意外とコツが必要です。
まとめ
● 柔らかい革の正体はクロムレザー
● コバ処理の難易度が高い
● 具体的には3手法あるが練習が必要
クロムレザーは柔らかい為コバ処理が難しいです。
一方でクロムレザーにしかない薄い・軽い・色味が良いと言ったメリットもあります。
使いたいレザーがあるなら使いましょう!
練習してクロムレザーも問題なく使用できれば作品の幅が広がります!
Goro
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